【展示会レポート】ギフトショーウィーク2026で見えた、これからの雑貨と売場づくり

2026年9月2日~4日、東京ビッグサイトで開催された「第102回東京インターナショナル・ギフト・ショー秋2026」と同時開催展を視察しました。

今回は、実際に会場を歩いて感じた雑貨市場の動きと、これからの商品企画・仕入れ、売場づくりで注目したいポイントをご紹介します。

依然として強い「IP・キャラクター・インバウンド」

今回の会場でも、アニメやキャラクターなどのIPを活用した商品は、引き続き大きな存在感を見せていました。

インバウンド需要を意識した日本らしい商品や、ご当地要素を取り入れたキャラクター雑貨も多く、売場で分かりやすく手に取ってもらえる商品として、IPの強さは健在です。

それに付随して、アクリルキーホルダー、缶バッジ、ステッカーなどの推し活グッズを、小ロットで製造できるOEM企業も活況な印象でした。

ライセンスを取得して、印刷するだけでは弱い

一方で、人気キャラクターのライセンスを取得し、既存の商品にイラストをプリントするだけでは、以前ほど強い差別化にならなくなっています。

今回あらためて感じたのは、ライセンスそのものよりも「何と組み合わせるか」が重要になっていることです。

たとえば、

・キャラクター×ブランド
・キャラクター×企業
・キャラクター×地域
・異なるIP同士のダブルネーム
・キャラクター×世界観に合ったプロダクト
・キャラクター×書き下ろし

といった掛け合わせです。

知名度のあるIPに、ブランドや地域、企業の背景が加わることで、その商品にしかない理由と希少性が生まれます。

これからのキャラクター雑貨では、「何を印刷したか」だけでなく、「なぜこの組み合わせなのか」「なぜこの商品になったのか」まで含めた企画が必要になりそうです。

(有)アクセントの「ぬ~ぼ~」コラボクッション。なつかしい!

ノンキャラクターでは「メイプル肯定感」に注目

キャラクター商品が目立つなか、ノンライセンスの商品として注目したいのが、りぶはあとの「メイプル肯定感」です。

同商品は、第102回東京インターナショナル・ギフト・ショー秋2026の新製品コンテストで準大賞を受賞しました。

「ねこ肯定感」に憧れて幸せ太りしたメイプルという、思わず誰かに話したくなる設定と、抱きしめたくなる丸みのあるデザインが組み合わされています。

単に「かわいいクッション」ではなく、名前、見た目、背景のストーリーまでが、ひとつの商品価値になっている点が特徴です。

IPに頼らなくても、共感できるコンセプトや分かりやすい個性があれば、売場で存在感を出せることを示した商品だと感じます。

出典:株式会社ビジネスガイド社「第102回東京インターナショナル・ギフト・ショー秋2026 コンテスト結果発表」(2026年9月4日)

りぶはあと「メイプル肯定感」は11月入荷予定分の注文を受付中です。

苦戦が続くインテリア市場。価格以外の理由を作れるか

インテリアの領域では、為替や原材料費、輸送費などの影響によって商品の価格が上がり、仕入れる側・販売する側の双方にとって、難しい状況が続いていると感じました。

特に、既視感のあるデザインの商品は、価格が上がるほど比較されやすくなります。

単に「おしゃれ」「便利」というだけでは、購入を決めてもらう理由として弱くなっているのかもしれません。

今後の活路として考えられるのは、

・特定の年代や生活シーンに絞った商品
・省スペース、収納、防災などの課題解決型商品
・素材や産地、製造背景を伝えられる商品
・ギフトとして贈る理由が分かりやすい商品
・キャラクターやブランドとのコラボ商品

といった、価格以外の価値を説明できる商品です。

インテリアも「広く売れそうな商品」ではなく、「誰の、どんな暮らしに必要なのか」が明確な商品ほど提案しやすくなりそうです。

(株)ドリームのSONAENO(ソナエノ)シリーズ。寝袋になるクッションはロングセラー

会場で注目した商品と売場提案

今回のギフトショーでは、話題性だけでなく、実際の売場に導入したときの姿をイメージしやすい商品や提案にも注目しました。

(株)サントス|傘のカセット提案で、省スペースの追加売上を作る

(株)サントスからは、傘をカセット単位で導入できる売場提案に注目しました。

傘は天候によって需要が大きく変わる一方、急な雨が降ったときには、その場ですぐに必要になる商品です。

専用の大きな傘売場を作らなくても、店舗の入口やレジ周辺などに設置することで、自動販売機のように、必要なお客様が自分で選んで購入する売場を作れます。

既存の売場を大きく変更せず、限られたスペースでプラスの売上を狙える点が特徴です。

雑貨店だけでなく、食品スーパー、ドラッグストア、ホームセンター、宿泊施設など、これまで傘の品揃えが少なかった店舗様にもおすすめです。

(株)ヒューネット|サンリオキャラクターズ×鉄道という掛け合わせ

ヒューネットの「キャラフルライナー」は、サンリオキャラクターズと鉄道モチーフを組み合わせたシリーズです。

サンリオのキャラクターを使っているだけではなく、JR東日本の車両や路線カラー、新幹線などの要素を商品デザインに取り入れています。

「キャラクターが好きな人」「鉄道が好きな人」「旅行のお土産を探している人」など、複数の購買動機を作れる点が特徴です。

キャラクター×鉄道という明確なテーマがあるため、ぬいぐるみ、キーホルダー、缶バッジ、バッグなど、カテゴリーを横断した売場も作りやすくなっています。

今回の展示会で感じた「単純にライセンス商品を作るだけではなく、別のブランドや文化、地域と掛け合わせて希少性を高める」という流れを象徴するシリーズです。

出典:株式会社ヒューネット「キャラフルライナー」

キシマ|身に着ける意味まで選べる「リュッカキーリング」

キシマからは、「リュッカキーリング」シリーズに注目しました。

キーホルダー、バッグチャーム、キーリングなど、バッグや持ち物に付けて楽しむ小型アイテムは、近年さまざまな売場で存在感を高めています。

その背景にあるのが、推し活をはじめ、自分の好きなキャラクター、色、言葉、モチーフなど、パーソナルな要素を身に着けて表現する文化の広がりです。

キーリングは、特定のカテゴリーだけに収まらないことも特徴です。

雑貨店では、さまざまな種類から選ぶ楽しさのあるコレクションアイテムとして。アパレルショップでは、バッグや服装に取り入れるファッションアクセサリーとして。文具売場では、ペンケースやポーチを飾るアイテムとして。観光地では、その土地での思い出を持ち帰るお土産として展開できます。

取り扱う売場によって、同じキーリングでも見せ方や購入される理由が変わります。

「リュッカキーリング」は、デザインのかわいらしさだけでなく、一つひとつのモチーフに意味が込められていることも魅力です。

自分に合った意味や願いから選ぶのはもちろん、相手のことを考えながら選べるため、ちょっとした贈り物にもおすすめできます。

種類をまとめて展開すれば、見た目で選ぶ楽しさと、込められた意味を知る楽しさの両方を作れます。

単なるキーホルダーとしてではなく、「自分らしさを身に着けるもの」「大切な人へ意味を贈るもの」として提案できるシリーズです。

雑貨店は、何を変えずに何を変えるのか

今回のギフトショーを歩きながら、あらためて考えたのが「これからの雑貨店は、どこに活路を見いだすのか」ということです。

ひとつは、昔から地域に根差し、固定客に支えられてきた雑貨店です。

ギフト対応や相談のしやすさ、「この店に行けば何か見つかる」という信用は、全国チェーンやECにはない強みになります。

ただし、このモデルが成立する商圏は限られています。自前の物件や家族経営など、固定費を抑えられるかどうかによっても継続性は大きく変わります。

地域密着型の店が生き残る余地はありますが、ひとつの地域に何店舗も同じポジションの店が成立する市場ではありません。

もうひとつは、キャラクター、推し活、シールなど、その時々のトレンドを積極的に取り入れる雑貨店です。

たとえば、ハローキティの商品を扱う場合、商品の価格や数量、品揃えの規模だけでディスカウントショップや量販店に対抗するのは簡単ではありません。

同じ商品を同じように並べれば、価格や利便性で比較されてしまいます。

しかし、雑貨店には別の戦い方があります。

複数のメーカーからハローキティの商品を集め、ファッション雑貨、文具、インテリア、小物など、カテゴリーを横断してひとつの売場に編集する。

商品の年代やテイストをそろえたり、赤を基調とした売場を作ったり、平成レトロやギフトといったテーマを加えたりすることもできます。

一つひとつの商品を丁寧に見せ、組み合わせて買いたくなる売場を作る。こうした編集力やVMDは、メーカー単位・カテゴリー単位で大量の商品を展開する量販店には、簡単にまねできない雑貨店ならではの武器です。

これはキャラクター商品だけの話ではありません。

同じ収納用品でも、「新生活」「狭い部屋」「50代からの暮らしの見直し」など、使う人や生活場面を決めて編集すれば、単なる収納用品の集合ではなくなります。

トレンド商品も、話題の商品を仕入れて並べるだけでは、ブームが終わるたびに次の売上を一から作らなければなりません。

しかし、自店のお客様に合わせた見せ方や組み合わせまで作ることができれば、商品が変わっても店の価値は残ります。

これからの雑貨店に必要なのは、「昔ながらの商品を守るか」「トレンドを追うか」という二者択一ではないと考えます。

変えてはいけないのは、店の顧客、世界観、接客、ギフト対応、地域での役割。変え続けるべきなのは、商品、テーマ、見せ方、情報発信です。

価格や物量ではなく、選ぶ力、組み合わせる力、魅力を伝える力で売場を作る。

「何を売っている店か」だけでなく、「この店が選び、編集した売場を見たい」と思ってもらえることが、これからの雑貨店にとって大きな価値になるのではないでしょうか。

今回のまとめ

今回のギフトショーウィークでは、IP、キャラクター、インバウンド関連の強さをあらためて感じました。

ただし、IPを使えば売れるという単純な状況ではありません。

「IP×ブランド」「IP×地域」「IP×企業」「IP×プロダクト」など、複数の要素を掛け合わせ、そこでしか買えない理由を作ることが重要になっています。

一方、りぶはあとの「メイプル肯定感」のように、ノンライセンスでも、共感できるコンセプトと商品としての完成度があれば、評価される余地は十分にあります。

価格上昇の影響を受けるインテリア市場も含め、これから必要になるのは、単に商品を並べることではなく、「この商品を選ぶ理由」を売場で伝えることです。

オジェッティでは、全国のメーカーから生活雑貨、インテリア雑貨、キャラクター雑貨、ギフトアイテムなどを幅広く取り扱っています。

売場や客層に合わせた商品選定、仕入れ、お見積りについても、お気軽に担当営業までお問い合わせください。